無権代理の相手方の権利について
権利関係 2011年9月18日
今日は、「無権代理の相手方の権利」の詳細内容についてお話しますね。
ア、追認の催告権(114条)
相手方は、本人に対して相当の期間を定めて、「追認するか否か」を確答
するように催告をすることができる(相手方は悪意でも催告できる)。
本人が、その期間内に追認する旨を確答しないときは、追認を「拒絶した
もの」とみなされます。(無権代理行為の無効が確定する)。
イ、取消権(115条)
善意(過失はあってもよい)の相手方は、無権代理人との契約を取り消す
ことができます。取り消すことによって、相手方は契約の拘束から離脱する
ことができます。ただし、本人の追認があるまでの間に限ります。
ウ、無権代理人への責任追及(117条)
善意・無過失の相手方は、無権代理人に対して、契約の履行の請求、又は
損害賠償の請求ができます。なお、無権代理人が制限行為能力者のときは、
無権代理人としての責任の追及はできません。
催告権→相手方が悪意でも可。
取消権→相手方が善意でかつ本人の追認前。
履行又は損害賠償請求→相手方が善意無過失で、かつ無権代理人が行為能力者の場合。