不動産マメ知識

媒介契約書の作成・交付について

宅建業法 2011年4月14日

(2)媒介契約書の作成・交付
 宅建業者(不動産業者等)は、宅地建物の売買・交換媒介契約を締結した
ときは、遅滞なく次の事項を記載した書面を作成し、記名捺印したうえで、
依頼者に交付しなければならない。

1、作成・記名押印と交付
 作成・交付の義務者:宅建業者
 記名押印すべきもの:宅建業者
 交付すべき相手方:売買・交換の媒介を依頼した者(注)
 交付すべき時期:媒介契約後、遅滞なく
注)・「賃貸」の媒介については、媒介契約書の作成・交付義務がない。
  ・依頼者が宅建業者でも免除されない。

2、書面記載事項
ア、所在地・地番等、宅地建物を特定するために必要な表示
イ、宅地建物を売買すべき価額またはその評価額(注1)
ウ、媒介契約の種類(注2)
エ、媒介契約の有効期間
オ、媒介契約の解除に関する事項
カ、報酬に関する事項(注3)
キ、指定流通機構への登録に関する事項
ク、依頼者が違反した場合の措置
  ・専任媒介で、依頼者がほかの宅建業者の媒介により売買契約等を締結
   したときの措置
  ・専属専任で、依頼者が宅建業者が探索した相手意外の者との間に売買
   契約等を締結したときの措置
  ・明示型一般媒介で、依頼者が明示していないほかの宅建業者の媒介に
   よって売買契約等を締結したときの措置
ケ、標準媒介契約約款に基づくか否かの別
(注1)宅建業者が価額または評価額について意見を述べるときは、その根拠
  を明らかにしなければいけません。(口頭でも可)また、その際の査定費
  用は依頼者に請求することはできません。
(注2)明示型一般・非明示型一般・専任・専属専任の別です。
(注3)報酬及び報酬に対する消費税のほか、支払時期も明示する。

*媒介契約書の交付義務違反、評価額等の根拠の明示義務違反(注1)は、
業務停止処分の対象となる。